気持ちいい。

気持ちよく前向きに進む。

雪が多い北陸地方

新潟で雪が降り出すと、観光客に「おお、吹雪いているよ」と感動する人がいる。そんな時、地元の人たちは、たいてい「この程度で驚いてはいけませんよ」という。

日本の豪雪地帯といえば、北海道や東北地方より、北陸地方である。特に、新潟県富山県は、雪の量が半端でないことで知られている。

中でも、新潟の高田地方は、世界でも有数の多雪地帯と言われるほどだ。緯度が低い割に、北陸地方にそれだけの雪が降るのは、北陸のあたりで日本海の幅が最も広くなっていることと、背後にそびえる中部地方の山脈の影響である。

まず、冬になると、大陸からシベリア寒気団が降りてくる。これは、冷たく乾燥した空気だが、日本海に入ると、海面から多量の熱と水分を吸収する。

その様子は、海面から盛んに湯気が立ち昇って、まるで海面が煮えたぎっているように見える。

日本海から立ち昇った湯気は、まずスジ雲となり、このスジ雲が、暖かい対馬海流の上で急速に発達する。

一方、北陸の内陸部には、日本の屋根と言われる3,000メートル級の山脈が横たわっている。そして、日本海から来た雪雲が、この山脈にぶつかって北陸地方に大雪を降らせるのである。